春よ来い 2024.03.10
哺乳類の仲間には、寒くてエサの少ない季節を冬眠して乗りきるものがいます。コウモリはエサとしている昆虫が少ない冬、呼吸や心拍、体温などを活同時にくらべて極度に低下させた眠りにつきます。体温にいたっては活同時がヒトと同じ位あるのに対して、冬眠中は外気温と同じ位まで低下させています。これらは小さな体で冬を乗りきる術で、3月上旬頃に冬眠のラストスパートを迎えたコウモリ達をみるとガリガリに痩せていることがあります。特に昨夏生まれの亜成獣たちは皮下脂肪の蓄えが少なく、よくぞ我慢してきたな、と思うことがあります。早く暖かくなって虫たちが活動するのを心待ちにしていることでしょう。
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(学芸課 安藤誠也)